瀬名秀明『パラサイト・イヴ』(新潮文庫)

先日来の超私的「遺伝子ブーム」の流れで、これを読んでみました。

これまた、出発点となるアイデアは面白いのに、「物語る力」が負けている気がします。

ホラー小説だからしかたないのかもしれないけど、恐怖の対象を、視覚・聴覚といった五感で捉えられる存在に転換する(要はモンスターを登場させる)必然が感じられません。まぁ、そうしておかないと映画化とかは無理なんだろうけど、なんかチープな仕上がりになっています。

巻末の筆者の自己解説もやや言い訳っぽい雰囲気があって感心しません。

 

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