ノンエリート青年の社会空間―働くこと、生きること、「大人になる」ということ: 中西 新太郎, 高山 智樹

知人が紹介していて、「でも読む暇ないかも」と書いていたので暇な私が読んでみた(いや暇じゃないんだけど(^^;)

これまで想定さ れていた学校を卒業→企業に就職→終身雇用→結婚して家庭を持って……みたいな標準的なライフコース(※)から「外れ」、非正規労働者として離転職を繰り 返す今どきの青年/若者のあり方を、標準からの逸脱としてではなく、「普通」の一つのあり方として捉えなおす、という感じ。もちろん「これも普通なんだからいいじゃん」で終わるわけではなく、そこできちんと「成長」や「幸福」を生み出していくためにはどうすればいいのか、という問題提起があるのだけど、こ の本では、これまでの青年/若者論の不備の指摘と、現実の状況の観察・記述が中心で、制度設計や政策提言はこれから、という印象(それが悪いと言っている のではなく、第一歩である、という意味で)。

(※ もちろん、それを標準的と見なす想定がそもそも正当なのかということも問われている)

ま、そういう難しい話はさておき、自転車愛好者の端くれとしてはメッセンジャーの状況を調査した章は面白かったし、引っ越し業の状況を調査した章も、単純に「やっぱ彼らはすごい」というレベルでも興味深かった、ということも書いておこう。

Amazon.co.jp: ノンエリート青年の社会空間―働くこと、生きること、「大人になる」ということ: 中西 新太郎, 高山 智樹: 本.

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