モンテ・クリスト伯〈1〉 (岩波文庫)| アレクサンドル デュマ, Alexandre Dumas, 山内 義雄

たぶん中学生の頃に読んだ作品の再読(全巻通じて読み返すのは初めてのような気がする)。今のところ3巻まで進んだ。30年以上前に読んだことになるが、印象的な場面は覚えているものだなぁ。

しかし、この翻訳はお勧めできない。特に固有名詞の扱い。しかしいろいろ文句をつけたいところなのだが、調べてみたらこの翻訳、初出は1927年なのか!(文庫の初版は1956年になっているが) それを考えると、この翻訳も無理はないのか。私が昔読んだ講談社文庫版(訳:新庄嘉章、1974年)が絶版になっているのが惜しい。もっとも、かなり有名ではあるものの、多くの人に読まれるべき名作といえるかどうかは疑問なので、あえて復刊させる必要があるかどうかは……(笑) いまやこの作品の翻案である『巌窟王』だって読む子どもは少ないだろうし。

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