三牧聖子『Z世代のアメリカ』(NHK出版新書)

かつて書籍翻訳の仕事でお世話になった編集者の方がFacebookで紹介していたので気になった本。

現在の米国の暗澹たる状況を分析しつつ、次代の担い手である「Z世代」による変化に希望を見出している内容。と、まとめてしまうのは粗雑すぎるかもしれない。2023年7月の刊行なので、10月以降のガザの情勢などは反映されていないのだけど、もちろんパレスチナ問題(というより「イスラエル問題」か)への言及もあり、実際に、今回の事態をめぐって報道される米国内の状況を見ると、なるほどと思わせる部分がある。

確かに希望は描き出されているのだけど、「世代」による変化に期待をかけていては間に合わないのではないか、という懸念もある。もっとも、そんなことを言うと英雄待望論に堕してしまって、それはそれでダメだと思うのだけど。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください