飯野賢治『息子へ。』(幻冬舎)

以前、bookmeterというサイトでこの本の感想を書いたことがあったようで、どなたかが何の弾みで発見したのかツイートしてくれたので、「こんな本読んだっけ?」と。

せっかくなのでkindleで購入して再読。著者はゲームクリエイターとのこと。息子に宛てた手紙という形で、福島第一原発の事故と、原発の是非について語っている。

かつて読んだのは2013年だったようだが、そのとき私は「しごく真っ当な内容。これくらいのことが『常識』になってほしいものです」という感想を書いている。今回も本書の感想としてはそれに変わりはないのだけど、それから10年が経って、「これくらいのことが常識にはならなかったのだなぁ」という苦い感慨がある。もしかしたら、2012年7月にこの社会は後戻りのできない道を選び、未来を捨てたのかもしれないなぁ。

 

 

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