宇野重規『民主主義とは何か』(講談社現代新書)

偶然ではあるが、まったく別の角度で、古代ギリシャから説き起こされる歴史を読むことに。

良い本なのだけど、やや教科書っぽいというか、丁寧で網羅的なのは良いのだけど、斬新さでワクワクする、という感じではない。「参加と責任のシステム」という捉え方には何の異論もないのだけど、選挙以外の、たとえばデモや住民運動といった政治参加のあり方や、それを支える教育や文化みたいな部分への言及が不足しているのが物足りない。その意味では、たとえば國分功一郎の本などの方が身に迫ってくる印象があった。

とはいえ、本書はある種の「基本」として、たびたび参照されても不思議のない存在だと思う。本書のなかで言及される参考文献が、すべて邦訳の出ているものというのも、その先に進んでいくためのハードルを下げていて好印象。トクヴィルとアーレントはやはり読まないと、か。

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