グレアム・グリーン『ヒューマン・ファクター』(加賀山卓郎・訳、ハヤカワepi文庫)

ブックカバー・チャレンジで友人が紹介していて読もうと思った本、第三弾。第二弾はすでに読んだのだけど、原書で読み直しているので記録は後回しに。

グレアム・グリーンはこれまで読んだことがなく、映画『第三の男』で名前を知っているくらい。

友人の紹介では内容がほとんど分からず、スパイもののようだというくらいしか予備知識が無かったのだが、なるほど、これはなかなかすごい作品である。スパイ小説なのだが、銃声も死者も最小限。解読すべき暗号もない。なるほど、看板に偽りなく「ヒューマン・ファクター」だけ、なのか。

すごい作品なのだが、新型コロナ禍中のいま読むのはあまりお勧めできない(別にウイルスや病気とは何の関係もないのだが)。しかしその理由についてこれ以上書くとネタバレになるし、謎解きがメインの作品ではないとはいえ、これはネタバレなしで読む方がよかろう。もっとも私自身は再読するような予感があるから、あまり関係ないかもしれないが。

 

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