ロバート・A・ハインライン『地球の緑の丘』(矢野徹・訳、ハヤカワ文庫SF)

2018年最後の1冊はこれ。

先に読んだ『猫SF傑作選 猫は宇宙で丸くなる』の「あとがき」で、収録したかったけど果たせなかった作品として紹介されていたもののうち、興味を惹かれた『宇宙での試練』が収録されているので、読んでみた。

『猫は宇宙で…』の感想にも書いたことだが、「猫が猫のままでありながら重要な役割を演じる」というのが猫好きにとっては大事なポイントであって、その意味で、ハインラインは正統派の猫SF作家なのだということを再確認した。

他の作品も悪くない(←おざなり)。月並みな表現だが「詩情溢れる」SF作品がいくつもある。ハインラインの時代、1つの死のパターンとして「放射線を浴びて死ぬ」(本書の訳文では「放射能」になっているが)というのが有力だったのだなぁというところにある種の感慨を覚える。

 

 

 

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