J. K. Rowling, Harry Potter and the Deathly Hallows (Kindle version)

というわけで、完結。

これまでの巻では基本的に学校での場面がほとんどで、さすがに校内の情景描写に飽きてくるし、クィディッチや授業、テストにちょっとウンザリしていた。まぁ、同じように日常のかなりの部分を学校で暮らしている少年少女向けと考えれば、それもしかたがないのかな、という印象。

一転、この最終巻では8割方、学校外(イギリス各地)を転々とする展開で、その意味ではこれまでとはガラリと雰囲気が変わるのだけど、逆にそのせいで、学校に戻ってきたときの「戻ってきた」感が高まって、上手い構成だと思う。状況はどんどん悪化していくのに、学校に戻って仲間と再会することで高揚する感じ。クライマックスを前にクィディッチの最初のメンバーが揃うところも泣かせる(まぁせっかくだから出してあげた、程度の印象ではあるが)。その意味では、Viktor Krumも最強Broomstick部隊を率いて駆けつけてほしかった。

物語の収束は、ちょっと無理矢理の感じもあるけど、まぁこんなものだな(笑)

映画も借りてこようかと考え中。

J. K. Rowling, Harry Potter and the Deathly Hallows (Kindle version)” に1件のフィードバックがあります

  1. fuyuhi 投稿作成者

    ややネタバレになってしまって恐縮なのだが、印象的だったのは、ヴォルデモートが抵抗するホグワーツの教師・生徒たちに対して「ポッターは死んだ」と宣告するとき、相手を称えないこと。「奴はこっそりこの場を離れて逃げようとしたところを捕まって殺された」と卑怯者扱いをして、その尊厳を貶めようとする(むろんそれは真実ではない)。

    これはやっぱり、パブリックスクール系の文化ではやってはいけないことだろうし、愚策だったように思う。むしろ「彼は勇敢にもひとりで私の前に現れて、自らの命を捨てた。彼がその崇高な行為を通じて望んでいたのは、この戦いを終らせることだったはずだ。だから諸君も降伏せよ」と呼びかけるべきだったのだ。

    ラグビーだって、どんなに大差で勝っても試合後のインタビューでは「スコアで見るほど楽な戦いではなかった、タフな相手だった」と言うもんね。

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