「英雄」として挙げられる名前や、終盤の「革命」論議にはやや時代を感じさせるが、それはそれとして、戦後の日本に息づいていたはずの個人主義・理想主義を謳う好著。といっても、この本が書かれた頃(1972年?)にはそういう価値観が伸び悩み/衰えはじめていたからこそ、この本が書かれる必要があったのだろうけど。続編として20年後に書かれた『民族という名の宗教』に読み進める。
Amazon.co.jp| 権威と権力――いうことをきかせる原理・きく原理 (岩波新書 青版 C-36)| なだ いなだ| 社会学概論.