テーマがテーマだけに、読むのがしんどい。しかし、とりあえず「はじめに」「あとがき」だけ読んでも価値のある本だと思います。
ヘイトスピーチを「憎悪表現」などとするのは誤訳であって、たとえば時の権力者を批判するのは、それが罵倒と言ってもいいような表現であろうと、構造的にヘイトスピーチでは「ない」(それが誉められたことかどうかは別として)。
私と遠い立場にある人のためにもちょっと弁護しておくと、書店で見かけるいわゆる嫌中反韓本の類も、それがたとえば近隣国の政権や権力者を批判する限りにおいて、それ自体としてはヘイトスピーチには該当しない(それが日本国内でのヘイトスピーチに直結するリスクはそれなりに高いとはいえ)。
その理由は、この本を読めば分かります。