吉田徹『アフター・リベラル 怒りと憎悪の政治』(講談社現代新書)

「リベラル・コンセンサス」が支配的だった時期がわりと短命に終り、トランプに代表される権威主義的・排外主義的なオルタナ右翼、著者の言う「ウーバー化」するテロリズム、日韓関係で他人事ではない歴史認識問題、ヘイトクライムが跋扈しつつある時代になってしまった背景と推移を分析する本。

いちおう「リベラル左派」に親近感を抱く自分としても、自分のポジションを捉える見取り図というか、自分はなぜこのポジションを取りたいのか、取りうるのか、取るべきなのか、といった点を考えるうえで、有益な本だった。

ひとまずトランプは敗北したものの、この本の分析がそれなりに的確だとすれば、これにて一件落着ということにはなりそうにない…。

しかし、権威主義的な志向を持つ人がそれなりにいて、そういう人の、いわば「声が大きくなる」傾向はあるとしても、この本の分析に従うならば、数としてそれほど多くなる可能性は低いように思うのだが…。

図書館で借りて読んだのだけど(予約多数)、再読する可能性大と見て、地元の書店で購入。

 

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