考えてみれば、ウチダ先生の単著を読むのはずいぶん久しぶりである。申し訳ないが、だいたいいつも「同じ話」なので、しばらく飽きていた、というのが正直なところかもしれない。
これも出版されたのはだいぶ前(私が読んだkindle版だと2015年9月になっている)なのだが、どうにもやはり、この日本の社会がだんだん奇妙なことになりつつあるせいなのか、ああ、そういうことなのかと膝を打つところがいくつかあった。
特に「贈与の訓練としてのサンタクロース」と「寿命の設定が短縮された」の部分かな~。
変な言い方だが、「愛や夢や希望みたいなことを語るための、『そういうことにしておく』ドライな割り切り方」について書かれた本なのではないか、という思いがする。