井上ひさし『父と暮らせば』(新潮文庫)

だいぶ前、友人が出演する舞台で観たことのある作品だけど、戯曲として読んだことはなかった。時期的に、借りてみる。

名作。

作者自身によるものも含め、解説が2本付いているが、読まない方がいいかも。いや、悪くないのだけど、作者のいう「劇場の機知」が丁寧に解説されているあまり、逆に作品本体の印象が整理されすぎるような気がする。作者自身、解説の末尾で「自作を解説するぐらいバカバカしい仕事はないのですが、劇を書く者が、日頃、なにを考えているのかを知っていただくことも一興と思い、手前味噌を書き並べました。お許しください」と書いている。まぁ確かに面白い解説ではあるのだけど。

 

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