台湾の小説を読むのは初めてかもしれない。確か家人の叔父がいろいろと言及していたような気がする…。
『自転車泥棒』というタイトルからはもちろんイタリア映画の名作を連想するのだけど、私は未見なので先入観なしで読む(教養なしとも言う…)。
太平洋戦争当時の東南アジアでの戦争を背景に、主人公を含む登場人物の家族史が、自転車を軸に語られる。主人公の視点は現在なので年代物のヴィンテージ自転車なのだけど、スポーツサイクルではなく無骨な実用車。
幻想的な要素も含め、これぞ文学という感じ。図書館で借りたのだけど、これはたぶん買って再読する。