小澤祥司『エネルギーを選びなおす』(岩波新書)

読み終わったのは5月中。

大筋としては著者の主張に賛同するし、紹介されている事例はどれも素敵なものなのだけど、いずれも、小さなコミュニティの範囲での「エネルギーの選びなおし」に限られているのが気になる。もちろん、そういう小さいコミュニティの実践も積み重なれば大きな違いを生むのかもしれないけど……たとえば東京などの大都市の営みや、鉄道などのインフラを支えるエネルギーを賄うには、やはり大規模集中タイプの発電(原発でなくてもいいけど)が不可欠なのではないか、という気がする。

まぁ突き詰めれば、そういう大都市とか大規模インフラを必要としないような生活が理想なのかもしれないけど、それにはたぶん百年~数百年スケールでの文明観の転換が必要になるだろうな……。

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