前から気になっていた本だが、今回手に取ったキッカケは何だったかな…。
ふだん、今日のこの社会における自分のスタンスは「リベラル左派」なのだろうと思っているのだけど、そうなると、いわゆる「保守主義」の人とは程度の差こそあれ対立することになると予想される。「敵を知り」は大切だから、保守主義とは何かを知っておく必要が出てくる。
ところが…。
この本は、保守主義の源流を18世紀のイギリスの政治家・思想家であるエドマンド・バークに求め、ほぼ時代順に、「フランス革命との戦い」「社会主義との戦い」「『大きな政府』との戦い」という保守主義の変遷を追い、視点を転じて「日本の保守主義」という側面から論じる、という構成なのだけど、読んでいると、少なくともバーク的な意味では「なんだ、オレ、保守じゃん」ということになる(笑)
結局、今の日本社会において「保守」を名乗る資格があるとすれば、それはいわゆる護憲派であって、そういえば立憲民主党を立ち上げたときの枝野文男は「私は保守です」と宣言していたなぁ、と思い出すのである。