将棋のプロ棋士のほとんどは今やソフトウェアに勝てないとか、株式市場の取引のかなりの部分はすでにアルゴリズムによって人間の判断を介さずに行われているとかいう話に最近触れているので、やはりどうしても人工知能が気になって……。
この著者はいわゆる「シンギュラリティ」(人工知能がさらに優れた人工知能を作り始める「技術的特異点」)に否定的である(というか、その意味付けが過剰になることを避けようとしている)ように読めるけど、そうでない、いわゆる警鐘的な本も読んでみたい……。
ちなみに私がやっている翻訳なんて仕事は、あと10年もすれば機械翻訳に取って代わられて消滅する(職人技的な「翻訳」という仕事は残るにせよ、産業としては成立できなくなる)ような気がするのだけど、この本では、実用的な完全機械翻訳が実現するのはもう少し先のような話になっていました……。