前書きによれば、これを読んで「『源氏物語』を読んでみよう」という気持ちになってほしい、というスタンスで書かれているようだが、Amazonの惹句だと、「何度も通読した愛好家にも、初めて挑戦する読者にも、新たなヒントが詰まった一冊」とされている。
いちおう原文通読は果たしたので、まとめと言うか、復習というか。
何しろ岩波文庫版の注釈や解説が詳しかったので、この本を読むことで、個別に「なるほど、あそこはそういうことだったのか」と謎が明かされるという部分はそれほど多くないのだけど、それ以上に、「え、この物語って、実は全部○○だったのでは?」という、ある種の妄想を思いついてしまい、そこから逃れられなくなってしまった(笑)
それはさておき、この後、現代語訳(与謝野晶子訳ならば青空文庫で読める)や『あさきゆめみし』あたりも読んでみたいと考えているのだから、『源氏物語』の、いわば中毒性は相当なものだなと思ってしまう。