狸サイクルの遠山さんに勧められて読んでみた。
そうそう、哲学で一番面白いのは、こういう話だ。
最も簡潔な形では、「私は○○を見ている」というのはどういうことか、という問いから出発する問題、と言えるだろうか。
認識論。
これを問うことなしには、いかなる科学も真理も成り立ちはしないのだ。
そしてこの著者のもとでは、それは存在論にもつながっていく(「存在する」という概念の拡張)。
大部分は「朝日ジャーナル」に連載されたものということだが、いやはや、レベルの高い雑誌だったのだなぁ(大学生の頃は毎週買っていたけど)。
大学時代はこの著者にはまったく縁がなかったのだけど、気がつくと文庫本で2冊著書を持っている(1冊は坂本龍一との対談)。読んでみるかな。