12月17日読了。「知ること以上に感じることをめざした」と著者自身が言っているだけに、やや情緒的な傾向がなくもないが、それでも質の高いノンフィクション。ちなみに、残念ながらこの種の本では日常的なことになってしまったが、Amazonのレビューでは罵詈雑言に近い批判がめだつ。しかし恐らくそうしたレビュワーはこの本を読んでいない。というのも彼(女)らはそのような罵詈雑言自体がこの本の叙述を裏付けるものになってしまっていることに気づいていないからだ。『NOヘイト~出版者の製造責任を考える』に収録された講演のなかで著者は「今は8月31日(関東大震災の前日)なのではないか」という危惧を口にしているが、Amazonの本書への低評価レビューは、まさにそのことを実感させる。
九月、東京の路上で 1923年関東大震災ジェノサイドの残響: 加藤 直樹: 本
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