先に読んだ『もっともわかりやすいラグビー戦術ガイド』から、この本へと流れるというのが、私の乱れに乱れた読書傾向を象徴するところ(笑)
で、本来は「蹴る」の活用は…みたいな疑問から日本語文法が気になり、何となく面白そうだった本書を手に取る。「ら抜き表現」はよく話題になるテーマなので扱われているだろうし、と。
著者が教える高校の生徒から日本語をめぐる疑問を集めて、それに答えるという構成。したがって、体系的に日本語文法を把握するという話にはならないのはやむをえないところ。
とはいえ、個々のトピックはほぼすべてが面白い。特に印象に残ったのは、日本語では本来色を表す言葉は「白、黒、赤、青」しかなかった、という話かな。
「ら抜き表現」も含めて、言葉の変化/進化について概ね肯定的に論じているのが好印象。それと、やはり(著者の言語研究の出発点でもあるらしい)中国語というのは面白そうだなぁ。